近年、注目されているSTEMをご存知ですか?子育て世代の方なら一度は耳にした事があるのではないでしょうか?中国・インド・アメリカをはじめ世界中で導入されている教育システムです。
これからの新しい時代の教育方法として世界のトレンドと言われています。
この記事では、なぜSTEMがそんなに注目されているのか?を解説させて頂きます。
STEMとは
- S :Science(科学)
- T :Technology(技術)
- E :Engineering(工学)
- M :Mathematics(数学)
それぞれの頭文字をとった言葉で「科学・技術・工学・数学」の教育分野の総称で、理数系の学問に重点を置く教育方針です。
STEM教育とは、これら4つの学問の教育に力を注ぎこれからの国際競争になるIT社会のAIに負けない人材を生み出す教育システムです。
日本では、文部科学省を中心に各団体や企業が力を入れています。
新学習指導要領の趣旨の実現とSTEAM教育 - 文部科学省(PDF)
いま、なぜSTEMが注目されているか

IOTやAIなど近年はテクノロジー分野の成長が早いですよね。世界の企業を見ても主流はAIやロボット技術を使ったビジネスの中心になってきています。
GoogleやAmazonが代表されるように、この分野は世界での競争が激しく今後はさらに開発競争が進むとされています。
そう言ったIOTやAI、ロボットの分野は、高度な技術や思考力が必要とさて、国をあげて技術者の育成が求められるようになりました。そんな中、これからの人に必要なスキルが付くすごい教育システムが出来たよ~って事でSTEM教育が注目されてきました。
日本でも2020年から小学校でのプログラミング教育が導入されて、プログラミングが身近になりSTEMが注目が集まってきています。
また、STEMを学ぶのは単に知識や座学だけでなく理系から学べる自発性・創造性・判断力が高まると言う事もあり、バリバリのエンジニアを目指さない子供にも創造力をつける為に幼少期の頃からSTEMを始める方が増えています。
逆を言えば、この自発性・創造性・判断力を身に付ける事がSTEM教育の要とも言われています。
内閣府が題している情報のSociety5.0によると
Society 5.0で実現する社会は、IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、これらの課題や困難を克服します。また、人工知能(AI)により、必要な情報が必要な時に提供されるようになり、ロボットや自動走行車などの技術で、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題が克服されます。
出典:内閣府Society 5.0
5.0の時代は高度なデジタル社会になり、その中で人間はAIを使いこなし力を発揮するために自発性・創造性・判断力・問題解決能力が必要とされています。
要するにこれからのAI社会を生きる為には、自分で考えれる人が重要ですよ。って事です。
STEMで身につくことは?

自発性・創造性・判断力・問題解決能力を養うのがSTEM教育の本質になっておりこれらが身につきます。
従来の教えてもらう教育では、これからのAIを使いこなせる人材に育たづ、逆にAIに使われる人間になってしまいます。
では、なぜ理数系の科学・数学を学ぶと自発性・創造性・判断力などが見につくのでしょうか?
科学は、物事を観察し、疑問を感じ、仮説を立てて、試行し検証する。と言うプロセスがあります。
「実験」によく出てくるプロセスですね。このプロセスはビジネスをしている人も馴染み深いのではないでしょうか
この一連のプロセスを繰り返すことで、自発性・創造性・判断力が身に付くのです。
創造力は、AI時代を生き抜き為の必須スキル
いままでは、ルーティンワークのような仕事も沢山ありましたが、だれでも出来る仕事はAIにとって代わります。AIが出来ない事は、この「創造力」です。
STEM教育が目指すべき人物像として
- テクノロジーを屈指して価値創造する人
- 革新的なアイデアで価値創造すう人
確かにこう言った事ができる人になれば、AIなんて怖くないですね。
これからのテクノロジー・AI時代にSTEM教育は必須スキルが学べるとして、世界から注目されているのです。
STEMはオバマ大統領の一言から広まった
STEMと言う言葉は、アメリカが発祥と言われています。
アメリカがSTEM教育に力を注ぐきっかけになったのが、オバマ前大統領が2009年時の就任演説で「We‘ll restore science to its rightful place(科学を本来あるべき地位に戻す」と演説し、幼稚園~高校までのSTEM教育向上に多額の投資を行った事がきっかけになっています。
オバマ前大統領が国の重要な教育政策のひとつにSTEM教育を掲げたことにより、一気にアメリカを中心に広まりました。
そして、その後ヨーロッパやアジアに渡り私たちの日本に広がってきました。
日本のSTEM教育
アメリカ・シンガポール・中国などは、2018年度付近から国を上げて本格的にSTEM教育が進んでいますが、日本はまだまだ遅れています。

内閣府のSociety 5.0にもあるように、いまの日本の社会問題をテクノロジーで解決していくと言う方針になっていますが、現状は社会問題を解決する技術者や価値創造者が圧倒的に足りていないのが現状です。日本も国を上げて急ピッチでSTEM教育に取り組んでいる最中です。
下記URLは、内閣府「選択する未来2.0」有識者懇談会の資料です。
STEAM: 21世紀の教育と人材育成(内閣府)
STEM教育は、どうしたら学べるの?
科学や数学、プログラミングなどの技術を個別で学べる所は、昔からもあったと思いますが、大事なのはSTEM教育の理念にそった教育体系になっているかです。
そう言った意味で、STEM教育に特化したカリキュラムをやっているスクールや団体・機関が開催している体験会や企業が出している教材から学ぶ事がベストです。